『大阪過労死を考える家族の会』の紹介

発足

「大阪過労死を考える家族の会」(以下「家族の会」という)が結成されたのは、1990年12月8日の事です。結成総会には会場いっぱいに約60人が集いました。

労働災害・公務災害の被災者・家族・遺族、弁護士、労働組合、研究者さらには多くのマスコミ関係の方が出席されました。

3本の柱

結成後は、「学習・交流・社会的アピール」を3本の柱として活動を続け、今日に至っています。

「学習」のために過労死について研究者・弁護士・社会運動家などを招き学習会を開いています。

「交流」では、労働災害の被災者・家族・遺族が、「家族会員同士の交流をもっとしたい」との思いから会員同士悩みを出し合ったり、励まし合ったりしてきました。家族の会の中心的な活動です。

「社会的アピール」のために、社会への運動に取り組んできました。中でも過労死防止のための法律の制定には全国の家族の会の仲間とともに取組み、全国50万筆余の署名の力で2014年に「過労死等防止対策推進法」が制定されました。家族の会の社会活動が認められ、2013年1月には大阪弁護士会から「人権賞」の表彰を受けました。

過労死防止法制定を求める署名活動

現況

かっては、働き盛りの年代の方が働き過ぎのために病気になったり、亡くなられる例が多くありました。加えて、現在では若い世代の労働者が、職場での長時間労働やハラスメントにより心身の病気を発症したり、過労死をしたとの相談が被災当事者、遺族、家族から数多く寄せられています。

集い・交流

2カ月に一度の定例会で労災申請中や訴訟中の被災当事者や遺族が、近況報告や苦しい胸の内を語られています。

定例会は、コロナ禍の為ここ2年間はWEB開催が主になりましたが、弁護士・会員が意見交換しながら励まし支え合っています。

また、夏の一泊学習交流会や、全国統一行動、過労死等防止対策シンポジウムの参加を通じて過労死について学んだり、全国家族の会の方々と交流を深めるなどに取り組んできました。

過労死を無くそう

当会結成より永年にわたり、支えてくださった方々の過労死を無くしたいという強い思いから活動が継続されてきました。今後、一人でも多くの方が救済されるよう過労死防止活動に取り組んでまいります。